• 規格住宅とは?注文住宅や建売住宅との違いを理解しよう

  • 公開日:2024/11/15

比較

一生に一度の大きな買い物であるマイホームを購入する際、自分たちのこだわりを反映したい願望は誰もが持っていることでしょう。しかし、理想を追求するあまり予算をオーバーしてしまうケースも少なくありません。本記事では、予算内で理想の住まいを手に入れられる「規格住宅」について解説し、注文住宅や建売住宅との違いを紹介します。

規格住宅とは何か

規格住宅とは、メーカーがあらかじめ用意した間取りプランをベースに、希望のデザインや追加の設備を選んで建てる住宅のことです。間取りやデザインが決められている部分が多く、コストや工期を抑えることが可能です。

規格住宅と注文住宅の違いは、注文住宅は建築家やメーカーと1から相談して設計・建築を行うのに対し、規格住宅はあらかじめ決められた間取りやデザインから選択します。注文住宅には全て自由に決められる「フルオーダー住宅」と、内装や設備の一部は選択性となる「セミオーダー住宅」の2種類がありますが、規格住宅に比べて自由度が高くなります。

一方、建売住宅とは土地と建物がセットで販売される住宅で、入居者の好みや希望の反映は基本的にできません。建売住宅を購入した場合、すぐに入居できるメリットはありますが、規格住宅に比べると入居者の希望を反映しづらいシステムとなっています。

規格住宅は間取りやデザインのベースプランはメーカーによって決められていますが、一定の範囲内でカスタマイズが可能です。たとえば居室数を増やしたり、アクセントクロスの柄を変更したり、オプションの設備を追加したりといった調整ができます。

完全にオリジナルの注文住宅ほどの自由度はありませんが、標準プランをベースに自分好みに細かく手を加えられるのが特徴です。

一方で注文住宅はプランニングの段階から建築家やメーカーと綿密に打ち合わせを重ね、はじめから設計を起こしていくため、理想を100%形にできる代わりに多くの時間とコストがかかります。フルオーダーだけでなく、セミオーダーでもある程度は自由度の高い住宅がつくれますが、規格住宅に比べれば価格は高くなる傾向にあります。

規格住宅のメリット

以下では、規格住宅のメリットを紹介いたします。

価格を抑えやすい

規格住宅は、購入時の価格を抑えやすい特徴があります。注文住宅のように打ち合わせを何度も行う必要がなく、追加費用が発生しにくいためです。また、希望のデザインや設備を選ぶことで予算に合わせやすく、耐震構造の計算などのコストも抑えられます。

間取りや仕様がある程度決まっているため、注文住宅に比べて大幅な追加費用が発生するリスクも低くなります。

工期を短くできる

規格住宅では完成までの工期を大幅に短縮できます。あらかじめ決められた選択肢から設備や仕様を決めていくため、スムーズに着工できるのです。注文住宅のようにプランニングから打ち合わせを何度も重ねる必要がないため、工程が効率化されます。

モデルハウスを回って検討する時間も節約できるため、早期入居を希望する人におすすめです。

住環境をイメージしやすい

間取りやデザインがある程度決まっているため、完成後の住環境をイメージしやすいのが規格住宅の大きな利点です。モデルハウスと同様の仕上がりになるため、想像と全く違うギャップが生じる心配が少ないでしょう。カタログやパンフレット、実際のモデルハウスを見れば、完成後の雰囲気を具体的にイメージできます。

資金計画が立てやすい

あらかじめ決められた選択肢から設備や仕様を選ぶため、費用の想定がつきやすく資金計画を立てやすいのが規格住宅の大きなメリットです。注文住宅のように打ち合わせを重ねるうちに想定以上に費用が膨らむこともあります。

最初から概算費用が提示されるため、予算に収まる範囲で計画を立てられます。また、頭金の準備や借入額の検討もスムーズに進められるでしょう。

メンテナンスが受けやすい

規格住宅は全国に拠点を持つメーカーが手がけているケースが多く、アフターサポートが手厚いのもメリットのひとつです。万が一、トラブルが起きた際も対応が早く、相談しやすい環境が整っています。部品の手配なども円滑に進むでしょう。

規格住宅のデメリット

以下では、規格住宅のデメリットを紹介いたします。

間取りやデザインなどの変更が難しい

規格住宅ではある程度間取りやデザインが決められているため、入居者の希望に合わせた大幅な変更は難しくなります。「子供部屋を増やしたい」「二世帯住宅にしたい」など、標準プランから大きく外れた要望がある場合は向いていません。

一部の内装や設備の変更は可能でも、全体的なレイアウトを根本から変えることは現実的にはハードルが高くなります。自由度を重視する方には不向きかもしれません。

特殊な条件の土地には建てられない場合がある

規格住宅は一般的な平地や整形の敷地を前提としているため、土地の条件次第では建築が難しい可能性があります。すでに所有している土地が狭かったり複雑な地形・形状だったりした場合は、規格住宅のプランでは対応しきれない恐れがあります。特殊な土地への建築を検討しているのであれば、注文住宅を選ぶ方が無難でしょう。

地域性を反映しづらい

規格住宅のプランは全国共通のラインナップが基本です。地域の気候風土や住文化に合わせたデザインを希望していると、折り合いをつけるのが難しくなる可能性があります。たとえば雪国なら庇の出を深くしたいが規格プランではできない、など地域性を重視する点では制約があるでしょう。

設計変更のハードルが高い

一旦契約した規格プランを大幅に変更するとなると、コストが高くつくうえに工期も延びてしまう恐れがあります。着工前の最小限の調整は可能でも、中途での大きな設計変更は現実的に難しいと考えた方がよいでしょう。注文住宅と比べるとその柔軟性には欠けます。

個性的なデザインは難しい

規格住宅のデザインは人気の高いスタンダードなものが中心で、あまり個性的でユニークなデザインを求めるのは難しいかもしれません。一般的なデザインは長く暮らすうえでは安心感があり実用的ですが、トレンドを意識したり目を引くようなお洒落なデザインを求めたりする場合は注文住宅を検討する方がよいかもしれません。

まとめ

規格住宅は、ある程度デザインや間取りが決まっているため、工期が短縮でき、コストを抑えられるメリットがあります。建売住宅に比べれば自由度が高く、自分好みの家づくりが可能です。一方で、注文住宅ほどこだわりを反映しづらく、建築できる立地にも制限があります。

理想の住まいを手に入れるには、規格住宅のメリット・デメリットを理解したうえで、自分の希望や条件に合った選択が重要です。

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