公開日:2021/03/01 最終更新日:2023/03/03
お風呂は毎日の生活に欠かせない時間の1つです。せっかく注文住宅を建てるのであれば、できるだけ快適な浴室をつくりたいと考えている人は多いのではないでしょうか。そこで、今回は注文住宅の建築を検討している人に向けて、浴室をつくるポイントを実際の成功例や失敗例から紹介しましょう。理想の家づくりを行うための参考にしてください。
注文住宅の浴室づくりで後悔しやすい代表的なポイントは、大きく分けて2つあります。
■スペースが狭い、もしくは広い
注文住宅を建てる場合、リビングルームや各居室に意識が向きがちです。居住スペースを広く取っていく内に、気がついたら浴室のスペースが狭くなってしまっていたというパターンは、よく起きる失敗例の1つでしょう。
浴室は1日の疲れを取るリラックスルームといい換えられる空間です。他のスペースに圧迫される形で狭い空間になってしまうと、浴室で思っていたようにくつろぐことができず後から不満を感じてしまう恐れがあります。
一方、浴室のスペースを広く取りすぎてしまい、後悔してしまうパターンもあるため注意が必要です。水回りはこまめな掃除が必須であるため、広すぎるスペースは掃除に手間がかかります。また、浴室が暖まるまでに時間を要することから、冬場など寒さが厳しい時期には、なかなかくつろげる状態にならないことも後悔の原因となるようです。
■必要以上にオプションをつけてしまう
注文住宅を建てる際には、浴室にさまざまなオプションをつけることが可能です。カタログには魅力的な設備が掲載されているため、眺めているとさまざまな機能を取り入れてしまいたくなるでしょう。しかし、一度踏みとどまって、本当に必要かどうか考えてみてください。
というのも、たとえば浴室テレビのような人気オプションであっても、テレビに夢中になった人がなかなか浴室から出て来ず、次の人が入れないという不満の原因になったり、ジェットバスのオプションを付けてみたものの思っていた以上に掃除や手入れが大変で困ってしまったりなど、家族構成や生活様式によってオプションをつけることの良し悪しは異なるためです。
オプションをつけることと浴室づくりが成功することはイコールではないため、注意するようにしましょう。
浴室づくり成功の秘訣についても、2点のポイントをおさえることが重要です。
■掃除がしやすい
浴室は使用するたびに掃除が必要です。そのため、掃除しやすい環境を整えることが、浴室づくりの成功につながるでしょう。たとえば、カビが生えにくくなるように換気用の窓を設置したり、防カビコーティングを施したりすることで、壁や浴槽を掃除しやすくするという方法があります。
■長く使える空間になっている
注文住宅を建てた場合、基本的には賃貸に比べて長い年月をその家で過ごすことが予想されます。そのため、長く使うことを考えた空間であることが、長期的に見たときの成功につながるのです。たとえば、自分や家族が高齢になったときのことを考え、水はけがよく滑りにくい床材を使用したり、立つ・座るといった動作が楽にできるような手すりを設置しておいたりすることで、将来的な満足度を上げることができ、浴室づくりの成功につながります。
ここまで浴室づくりの成功例と失敗例について紹介してきましたが、何より一番重要なポイントがあります。それは、家族ごとに理想の浴室は異なるという点です。
たとえば浴室に窓を設置するという例を1つ取ってみても、ある家族は開放感があり成功だと感じる一方、ある家族は防犯面の不安から失敗だと感じるかもしれません。浴室テレビのオプションについても、ある家族はバスタイムが豊かなものになって成功だと感じる一方、ある家族はリビングルームでの家族の時間が減って失敗だと感じるかもしれません。
このように、家族構成や生活様式によって感じ方はさまざまです。そのため、浴室づくりの際には、家族内で理想の浴室についてしっかり話し合うことが必要不可欠となります。
今回は注文住宅の浴室をつくるポイントを、実際の成功や失敗を例に紹介しました。浴室づくりではスペースを狭くしすぎたり広くしすぎたり、オプションをつけすぎてしまうなどの行為が失敗につながる原因となります。浴室は1日の疲れを取るリラックスルームともいえる空間のため、スペースの取り方や、空間につけ加えるオプションをどのようなものにするかには、注意するようにしましょう。
また、浴室づくりを成功させる秘訣は、掃除のしやすさや長く使える空間づくりができているかという部分にポイントがあります。毎日掃除が必要な浴室をカビが生えにくい環境にしたり、自分や家族が高齢になったときでも滑りにくい水はけのよい床材を使用したりすることが、将来的な満足度につながるため、検討するとよいかもしれません。
ただし、浴室は家族構成や生活様式によって理想が異なります。そのため、家族内で理想の浴室についてしっかり話し合い、家族全員が快適に過ごせる浴室を目指すことが何よりのポイントです。