公開日:2021/06/15 最終更新日:2023/03/03
これから家を建てる時に、リビング階段を検討している方もいるのではないでしょうか。解放感のある空間が魅力的なリビング階段ですが、実際の住み心地はどうなのか気になりますよね。そこで今回の記事では、リビング階段のメリット、デメリットとリビング階段で生活する快適な暮らしについて解説するため、住宅建築を検討している方は参考にしてください。
Contents
リビング階段にするメリットにはどのようなものがあるでしょうか?利便性や魅力をまとめてみました。
■解放感があり空間が広く感じる
リビング階段は、視覚効果によってリビングに解放感が生まれ、空間を広く感じさせられます。同じ間取りのリビングでも階段を配置することによって、広く感じる方が多いようです。また、リビングの中に階段を設置することで、別の場所に独立した階段を作る必要もなくなるのでスペースを有効活用でき、リビングの間取りをその分広くとることができます。
■家族が自然と集まるようになる
リビング階段を設置すると、家族は玄関から自分の部屋に行くまでに、リビング階段を通っていくことになります。リビングを家族が通過することで、家族が集まり会話も増えるでしょう。子どもが学校から帰ってきた時の様子がわかるため、会話をしていなくても小さな変化に気づくことができるでしょう。リビング階段を通ることで、家族を自然と意識するようになり、コミュニケーションを取ることもできるのです。
■リビング階段下を収納スペースにできる
「リビングに階段を設備するのは部屋が狭くなってしまうかも」と思う方もいるでしょう。リビング階段は収納スペースにもなります。リビングの間取りは広くても、さまざまな物を置いてしまっては部屋が狭くなってしまうのです。しかし、リビング階段下を収納スペースにすることによって、すっきりとした無駄のないリビングが作れます。
■おしゃれな家にときめく
何もないリビングも広々としていて開放的ですが、リビング階段を工夫して設置することでおしゃれ感がアップします。階段の位置や形を変える、らせん階段にする、スケルトンの階段をつくる(階段腰壁用ガラスを使用)など、リビング階段でインテリアを楽しめるでしょう。中には階段を動かせる、階段下収納を秘密基地にするなど、リビングがおしゃれで大人まで楽しめてしまう設計もあるようです。
ここまではリビング階段のよい所を紹介してきましたが、いくつかのデメリットもありますので紹介します。
■急な来客と顔を合わせてしまう
家族だけでなくお客さんや子どもの友達が急に訪れた、遊びにきたなど家に来客が来た時はリビングを通るため、帰宅時に他人と顔を合わせてしまうなど不便に感じたり、プライバシーを守ることが難しいと感じたりすることがあるでしょう。リラックスできないと、ストレスを感じてしまう方もいるのではないでしょうか。リビングの出入りが気になる時は、家族と予定を話しあうことも必要かもしれません。
■リビングの音やにおいが2階にダイレクトに
一般的に、リビング階段は2階に音やにおいが伝わりやすいといわれています。空間がつながっているために音は響きやすく、においは伝わりやすくなるのです。そのため、「リビングでついているTVの音がうるさい」「焼き魚のにおいが気になる」といった生活音やにおいの問題を気にする方もいるようです。気になってしまう方はドアを設置する、においは換気システムに力をいれるなどの工夫が必要でしょう。
■2階の冷気がおりて寒い
リビング階段にすることによって空間がつながり、音やにおいと共に感じるのが寒さです。空気は暖かい空気が上昇し、冷たい空気が下におりてくるといった特徴があります。そのため、家の1階と2階もリビング階段でつながっていることにより、1階が寒くなってしまうことが起こるのです。対策としては「ロールスクリーンで階段を仕切る」「全館空調にする」など、寒さを防ぐ設備を検討するのもよいでしょう。
「高気密高断熱の家」とは、断熱性が高く気密性に優れた家をいいます。断熱材で断熱性を強化し、防湿シート、気密テープなどを使い、隙間を作らずに気密性を高める点が特徴です。気密性と断熱性のどちらが欠けても暖かく、快適に過ごす家は作れません。隙間を作らず断熱性を高めることによって、熱を逃がさず家全体が密閉され家の中を暖かく保ちます。
また、寒さだけでなく暑さからも家族を守り、1年中快適に暮らせるのが魅力です。「リビング階段は寒い」とのデメリットがありますが、「高気密高断熱の家」にすることによって家の断熱性や気密性が守られ快適に過ごせます。外気に強く家の中をほぼ一定の温度で保てるので、大きな空間ができてしまうリビング階段や吹き抜けにもおすすめの家といえるでしょう。
リビング階段のメリット、デメリットはさまざまです。家族に合った間取りを考え快適で過ごしやすいと思える家づくりができるとよいですね。リビングの階段設置に迷った時の参考にしてみてください。